ケアマネージャーという専門職の可能性を広げ、社会に新たな価値を届ける取り組みを続けている一般社団法人日本単独居宅介護支援事業所協会。研修事業や資格創設、社会への周知活動を通じて、現場の専門職がより力を発揮できる環境づくりに取り組んでいます。本記事では、代表理事の進絵美氏に、事業の背景や強み、番組出演を通じて得た気づき、そして今後の展望について伺いました。
ケアマネージャーの力を社会へ広げる
――現在の事業内容と理念について教えてください。
ケアマネージャー向けの研修事業や「ななしょくプロジェクト」という地域活動、そして「産後ケアマネ」という新しい資格の育成に取り組んでいます。また、その価値を社会に広く知ってもらうための周知活動も行っています。
もともとケアマネージャーを元気にしていこうという想いから始まった団体です。ケアマネージャーが専門職としての役割を果たし続けるために、私たちの言葉や思いを紡いでいく。そして、専門職が「明日からまた頑張ろう」と思える環境をつくることで、社会に価値を届けていきたいと考えています。
――御社の強みはどのような点にありますか。
ケアマネージャーという専門職の集団であることが最大の強みです。介護保険制度の要ともいえる存在が集まり、知見を持ち寄ることで、介護の枠を超えて社会課題の解決に貢献できると考えています。専門職としての価値を社会に提供できる点は、非常に大きな特徴です。
新たな領域への挑戦が視野を広げた
――番組出演のきっかけと決め手を教えてください。
お声がけいただいたことがきっかけですが、出演を決めた理由は、自分たちの活動をより広い領域に届けたいという思いからです。これまでも業界内やメディアを通じて一定の認知は得てきましたが、社会全体への周知という点ではまだ十分ではないと感じていました。これまで関わりのなかった業界や媒体に触れられる機会であることが、大きな決め手でした。
――収録を通じて印象に残っていることは何ですか。
自分たちが“井の中の蛙”だったと気づかされたことです。どの業界にも魅力的で挑戦している人たちがいて、認知を広げることに課題を感じている。その共通点を実感しました。自分たちだけではないと感じる一方で、もっと頑張らなければならないとも思いました。
――出演を通じて得た変化はありますか。
発信の幅はもっと広げられると気づきました。これまでのアプローチが狭かったと感じ、戦略の立て方や発信の仕方が変わりました。以前は受け身な姿勢もありましたが、「こうしたい」「こうやりたい」と具体的に発信するようになり、実際に新しい打ち合わせにもつながっています。ギアが一段上がった感覚です。
社会への「問い」を投げかける存在として
――自社の魅力や役割についてどう捉えていますか。
私たちはビジネスを前面に出すというより、社会への問いかけを大切にしている団体だと思います。答えを提示するというより、「どうあるべきか」を投げかける。その点においては非常に強みがあると感じています。
――経営判断における軸を教えてください。
「誰も苦しめない」ということです。この考えは以前からありましたが、会長になってから明確に自覚するようになりました。すべての判断において、この軸は欠かせません。
――組織としての使命をどのように考えていますか。
国や制度、専門職、そして企業、それぞれが単独で課題を解決できるわけではありません。その間をつなぐ役割を担えるのが私たちだと思っています。誰も困らない形を提案していくこと、それが使命です。そして、その立ち位置にいるのは自分たちだけだという自負があります。
拡大と深化を目指すこれからの展望
――今後の目標について教えてください。
まずは会員数と資格者数を増やしていきたいと考えています。現在約5,000人ですが、3〜5年で3万〜5万人規模を目指しています。将来的には、全体のケアマネージャーを網羅する規模を視野に入れています。
――次世代のリーダーに伝えたいことはありますか。
「自分を大事にすること」です。自分があってこそ周りも大切にできます。創設者から教わったこの考えを、私は伝える役割を担っています。自分自身を尊重しながら、周囲とともにより良い形を目指していってほしいと思います。
発信の場がもたらす気づきと価値
――番組の価値についてどう感じましたか。
経営者の多様な考えや覚悟を引き出し、社会に問いを投げかける場だと感じました。実際に出演してみて、自分自身の軸の揺らぎや未熟さにも気づくことができ、大きな学びになりました。
――読者へのメッセージをお願いします。
出演を迷っている方には、ぜひ挑戦してほしいと思います。発信の場であると同時に、自分自身と向き合う機会にもなります。そして視聴者の方には、純粋に楽しんでほしいです。答えを探すのではなく、自分がどう感じるかを大切にしてほしい。人生は楽しむものですし、そのきっかけとしてこうした場を活用してもらえたら嬉しいです。