築年数を重ねたマンションや戸建てを、新築のように生まれ変わらせる。リニュー・アソシエイテッド・インターナショナル株式会社は、そうした住まいの再生に取り組む企業です。単なる改修ではなく、素材や職人、施工の過程まで含めて価値を見せる姿勢に、大きな特徴があります。今回の取材では、野母正憲氏に事業の特徴や強み、経営において大切にしている考え方、今後の展望について伺いました。
本物志向に応える、住まいの再生事業
――現在取り組まれている事業内容について教えてください。
基本的には、築20年を超えるマンションや戸建てをリニューアルする事業をやっています。いわゆるリノベーションなんですが、単なる改修ではなくて、注文住宅のようにつくり込んでいくのが特徴です。海外のものも含めて、お客様が好きなものを取り入れて、価値の高い住まいに仕上げていく。そういう形で楽しんでいただいています。
――理念やコンセプトには、どのような想いが込められているのでしょうか。
住宅って一生ものなんですよね。だからこそ、ただ新しくするんじゃなくて、「次の住まい方」をご提案していくことが大事だと思っています。
特に、経験を積まれてきたお客様が多いので、本物を求められるんです。だから職人も選びますし、素材も選びます。そうやって一緒につくっていく。その結果として、価値のある住まいをご提供するという考え方です。
完成品だけではなく、つくる過程まで見せる強み
――御社の強みを教えてください。
うちは、完成したものだけじゃなくて、工事中のプロセスまで全部見ていただいています。オープンハウスをずっと続けていて、実際にどういう職人が、どういうふうにつくるのかを見ていただくんです。
マンションって間取りが似ていることが多いので、実例を見ることがすごく参考になるんですよね。それに加えて、素材も完成形も、全部オープンにしています。 「この人がつくるとこうなります」というのを見ていただく。いわば実験証明ですね。完成品だけでなく、途中も見ていただいて判断してもらう。それがうちの強みです。
――視聴者や見込み顧客に伝えたいことは何でしょうか。
住宅って、完成した見た目だけで判断しちゃいけないんですよ。つくっている途中を見ないと分からないことがたくさんある。うちは、職人も含めて“人を買っていただく”感覚です。誰がつくるのかが一番大事なので。だから、ぜひ現場を見て、体験してから決めていただきたいですね。
経営の軸は「人」と「第一印象」
――日々の経営判断で最も大切にしていることを教えてください。
経営って結局、人なんですよ。お客様もそうですし、一緒に働く人もそう。毎日いろんな方にお会いしますけど、その中で大事にしているのは、最初に会ったときの印象です。
短い時間で全部を理解するのは無理なんですけど、最初に「どう感じたか」っていうのはすごく大事で。正直、それで外すこともあります。でも、最初に違和感があった方とは、やっぱりうまくいかないことが多いんですよね。
――人を見る上で重視している姿勢はありますか。
やっぱり「心」ですね。どこに心があるのか。目配り、気配り、心配りができるか。そこが一番大事だと思っています。
多少ミスがあってもいいんですよ。それよりも、その人がどういう想いでその場にいるのか。そこがすべてだと思っています。
見えにくい部分も含めて、すべて伝えていく
――現在、特に注力している取り組みについて教えてください。
これからは動画でいろいろ発信していこうと思っています。建築って見えにくい部分が多いので、本来はあまり言わないようなことも含めて、全部出していこうかなと。
どうすれば良い家ができるのか、どれくらいの金額がかかるのか。成功するパターンは分かっているので、それをお客様と共有したいんです。今までは金額もあまり出してこなかったんですが、これからは総工費も含めて出していこうと思っています。正しい家づくりをすると、これくらいかかるんだよという指針を示したいですね。
――事業を通じて、業界や社会にどのような影響を与えたいと考えていますか。
売上よりも大事なのは、どれだけ利益が残るかです。利益が残らないと会社は続きませんから。建築業界って、安さばかりに目がいくと、結局サービスの質が落ちてしまうんです。だからしっかり利益を取ることが大事だと思っています。
それと、大手さんのつくるものってどうしても似てしまうんですよね。そこを崩していかないといけない。うちのような会社がもっと力をつけて、独自性のあるものを出していくことで、業界も日本も元気になるんじゃないかと思っています。
若い世代に伝えたい「喜ばせる力」の大切さ
――次世代のリーダーや若い世代に伝えたいことを教えてください。
お金を稼ぐこと自体は、そんなに難しいことじゃないと思っています。ただ、その前に大事なのは「人を喜ばせること」です。お客様って、喜ぶからお金を払うんですよ。どの業界でも、結局はエンターテインメントなんです。どれだけ人を楽しませられるか。そこを考え続けることが大事ですね。名前を呼ばれるようになると、人が集まってくる。そうすると自然と評価も上がるし、お給料も上がる。そういうものだと思っています。
まずはやってみる。その先に見えるものがある
――最後に読者へのメッセージをお願いします。
もし何か迷っているなら、やってみた方がいいと思います。迷っている時間があるなら、まず一歩踏み出す。結果はその後に考えればいいんです。最初から結果ばかり考えていたら、何もできなくなってしまいますから。
それと、住まいについては、見た目だけで判断しないでほしいですね。大事なことは目に見えないところにあります。だからこそ、現場を見て、体験して、納得して選んでいただきたい。それが後悔しない選び方だと思っています。