For Japan -日本を経営せよ-

インタビュー

株式会社アセットビルド

猪俣 淳氏

自分の価値に集中する――番組出演後に語った次世代に伝えたい経営者の判断軸

自分の価値に集中する――番組出演後に語った次世代に伝えたい経営者の判断軸

株式会社アセットビルドは、不動産を活用した資産形成と定期収入の仕組みづくりを支援する企業です。国際標準の投資手法を実務に落とし込み、クライアント一人ひとりに最適化された不動産投資を実現してきました。代表の猪俣氏は、番組出演を通じて経営者としての視点や業界への問題意識、専門性の重要性を率直に語っています。本記事では、番組出演後のインタビューをもとに、経営哲学や仕事への向き合い方、そして未来を担う若い世代へのメッセージを紐解いていきます。

For JAPAN出演で語った「経営者としての視点」

――番組に出演した理由と、印象に残っているやり取りを教えてください。

大人が、これからの社会を担う若い人たちに何かを残せる機会だと感じたことが、出演を引き受けた理由です。

経営者同士が率直に意見を交わす場は意外と少なく、番組では肩書きや業界を越えて議論できました。司会が古舘さんになってからは、議論がより立体的に展開され、意見を深められた感覚があります。

――番組出演後の反響や、メディア露出についてどう感じていますか。

「番組に出ていましたね」と声をかけられることはありました。

切り抜き動画で、安全保障に関する発言が多くの方に見られた回もあり、考え方そのものが伝わったのは良かった点です。

ただ、露出そのものよりも、番組を通じて「こういう考え方をする人間なんだ」と伝わることの方が大事だと思っています。言葉の断片ではなく、思考の背景まで含めて知ってもらえる点に、意味があると感じています。

専門性に特化した不動産ビジネスの哲学

――現在の事業内容と、御社ならではの強みは何ですか。

不動産を使った資産形成と、定期的な収入の仕組みづくりを支援しています。特徴は、投資家の代理人としてアセットマネジメントに徹している点です。

また、業界団体での教育にも携わり、社員全員が米国発の不動産投資と不動産経営に関する二つの最高峰資格CCIMとCPMを保有しています。

不動産は扱う金額が大きく、人生に与える影響も大きい。だからこそ、感覚ではなく、プロとして説明できる専門性が不可欠だと考えています。

――起業に至った経緯と、逆境の経験が経営に与えた影響を教えてください。

前職でアセットマネジメント部門の責任者をしていましたが、ある日突然全く異なる部門の立ち上げと解雇を発表されました。自分のすべき仕事は投資家の代理人としてのアセットマネジメントであるという使命を持っていましたので、請われて入社した会社でしたが、去ることに。すでに、複数の物件を所有しそれなりの家賃収入もありましたので躊躇することはありませんでした。

その決断を知り、「起業するなら一緒にやりたい」と何人かの社員が声をかけてくれました。中にはすでに退職して複数の大手企業から内定をもらっていたのを断って合流してくれた人もいます。

少人数でのスタートでしたが、どうせ始めるなら日本で一番お金の集まる場所でと、丸の内に拠点を構えることにしました。経営リソースをコアコンピタンスに集中させ、アウトソーシングを活用することによって損益分岐点を下げ、高付加価値なサービスを提供することで生産性を上げるという方針で初年度から黒字スタートを切ることができました。人件費は経費ではなく投資であるととらえ、社員の給与や利益配分も業界平均を大きく上回る水準を確保しています。

「把放自在」という価値観が導く経営判断

――座右の銘「把放自在」に込めている意味とは何でしょうか。

人はどうしても、成功体験や先入観に縛られがちです。しかし、10年前に正しかったことが、今も正しいとは限らない。だからこそ、「それは本当か」と問い直し続ける必要があります。

投資においても、持ち続けることが正解とは限りません。状況が変われば、入れ替えた方が合理的なケースもある。仕事も生き方も、囚われずに判断する。その姿勢を「把放自在」という言葉に込めています。

――経営判断において、何を大切にし、何を手放してきましたか。

戦略とは、「何をやるか」以上に「何をやらないか」を決めることです。当社はアセットマネジメントに特化するため、賃貸管理や建築は自社で抱えませんでした。

その結果、他社と競合せず、協力関係が生まれる。敵がいなければ、無敵になる。専門性に集中することで、経営資源を最大限に活かせていると感じています。

未来を見据えた経営と、次世代へのメッセージ

――若い世代やこれから社会に出る人に、どんな姿勢を身につけてほしいですか。

やりたい仕事が見つかったら、コスパやタイパなんて考えずに夢中になってのめりこんでほしいですね。8割の力で無感動にやるより、疲れないうえに桁違いの成果がでますし、それは結果的に自分自身を磨きあげるための得難い経験になります。

若い時期は体力もあり、無理がきく。周囲が決めた枠に縛られず、自分の道を見つけて邁進してほしいと思います。

――今後のFor JAPANという番組に期待することを教えてください。

経営者が業界を越えて議論できる企画は、とても意義があります。今後は、視聴者が抱えている悩みにより踏み込んだテーマを、具体的に掘り下げていくとより面白くなるのではないでしょうか。

――最後に、読者の方へメッセージをお願いします。

経営者の言葉には、その人が人生をどう組み立ててきたかの本質が詰まっています。

本を読むときと同じように、たった一行でも心に残る言葉があれば、それだけで価値がある。このインタビューが、自分の人生を考えるための小さなヒントになれば嬉しいです。

出演回:シーズン3 第45回(2026年3月6日)

企業名

株式会社アセットビルド

代表者

猪俣 淳

所在地

東京都千代田区丸の内1-8-3 丸の内トラストタワー本館20階

事業内容

投資顧問業・宅地建物取引業・一級建築士事務所

ホームページ

https://www.asset-b.com/

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