“日本の未来を創る本質的な気づきを”をテーマに発信しているFor JAPANプロジェクト。
代表インタビューを通して、テレビやYouTubeでは紹介し切れないお話を深掘りしていきます。
今回は、株式会社ジュポンインターナショナルの上岡 淑郎代表取締役にインタビューしました。
「社長職に就いて33年。次世代の社長へ伝えたいこと」
社長とは「すべてを判断、決定し、責任を負う存在」
社長とは、会社における物事について、最終的にすべての責任を負う存在です。経理面や事業計画についてはもちろんですし、ひとつひとつの契約や人事についても、最終的な責任は社長にあると考えています。
例えば、自社の社員を悪く言う社長がいたらどう思うでしょうか。その社長さんにとってははけ口が必要なのかもしれませんが、採用の条件も環境も、最終的に決めているのは社長自身です。望まない結果があったからといって、社員や周りのせいにしては、自身の改善が進むはずもありません。
原因の究明や反省をするには、大前提として、自分が最終的な責任を取るという覚悟が必要です。この覚悟なくして、会社は前進しません。組織の規模によっては中間に管理職を設けている場合もありますが、管理職の人物に職権を与え、指名しているのも社長です。失敗したら責任を取り、改善して責任を果たすのが社長の役目です。
先見性、ビジョン、決断力、リーダーシップ―社長に必要な4能力
経営者として社長職に就くことを考えるのであれば、まずは先見性を磨き、次にビジョンを持ってください。社長として会社を動かしていくには、今ではなく先を見る必要があります。
化粧品業界で言えば、かつては訪問販売が主流という時代がありました。一方、現在では通信販売、ネット販売がどんどん活性化しています。化粧品を作ることに打ち込むだけでは、選ばれる商品は作れません。時代の流れを読み、すべての過程を時代に合わせていかなければなりません。社長がきちんと先見性を持って、求められるものを考え、何を開発し提供していくかを決めなくてはならないのです。
弊社では、ビジョンとして「肌に優しい、人に優しい化粧品」を掲げています。今であれば、オーガニック化粧品が中心ですね。ありがたいことに、好評いただき、新しい取引先様も増えています。
先見性を持ち、ビジョンを持って臨むことが始まりとすれば、最後に必要なのが、決断力とリーダーシップです。会社の事業は、社員にとって生活の基盤となっています。決断がなければ衰退する一方ですし、かといって乱暴に推し進めれば、反感を買い、スムーズな進行は望めないでしょう。社員に対して生活を保障し、説明を果たし、事業を推し進めるリーダーシップがあれば、困難も乗り越えていけます。
困難の先に迎えた、お客さんとスタッフの笑顔
私にとっては、かつてOEM事業を新しく始めた時が、最も大きな困難でした。事業の立ち上げに一番反対したのは、研究所です。彼らとしては「研究所で今まで取り組んできたこと」が中心なので、新しいことへの不安が大きかったのでしょう。しかし、粘り強く説得を続け、振り返ってみると、一番積極的に取り組んでくれました。その結果、新事業は高い売上を上げ、すばらしい成功を収めました。
社長として一番やりがいを感じるのは、そんな時です。自分が計画したことが成功して、関わった人たちの幸せそうな顔が見えた時、大変やりがいを感じます。消費者であるお客さんの笑顔はもちろんですが、製造する人間、開発する人間といった社員の「やり遂げた!」という笑顔を見た瞬間も、胸が熱くなりますね。
会社にとって、社長にとって、最も大切な「人材」と「ビジョン」
何をおいても、人材が一番大切です。休日を増やしたり、給与の検討をしたりと、採用戦略は人事と一緒に、良いことも悪いことも検討して力を入れています。より良い人材を得るには、やはり条件を良くしていくことが重要です。近年は定着率も高くなってきました。
2番目にビジョンですね。スタッフを大切にしながら、将来どのような会社にしていくかを常に意識しています。ビジョンを社員に浸透させていくことも、社長の仕事です。
ビジョンは、おおむね5~7年くらいを目安に見ていますね。ただ、実際に5年経ったからといって、一変することはありません。10年や20年のスパンで考えている会社さんもありますが、5年くらいのほうが自分が働いているイメージを持ちやすいですからね。
力を持つならば、慢心が最大の敵
リーダー候補の人に向けて、最初に必ず伝えていることがあります。それは「うまくいった時において、慢心しないこと」。経済界の有名人たちも、多くは慢心が原因で挫折しています。活躍を続けている人物というと、大谷翔平選手の名前が挙がりますが、彼は決して慢心しません。だから、プロとして継続することができるのでしょう。
当社であれば、全国17ヵ所に会社や事業所があるので、それぞれに責任者がいます。慎重に指名しますが、ポジションが上がったタイミングで、急に振る舞い方が変わってしまう人もいました。ずっと大人しく実直に働き続けてきた人が、パワハラをするのを目の当たりにしたこともあります。
自分にもかつて、「もう何をやっても多分ミスしないな」と感じていたことがありました。仕事への理解も深まって自信もあった時期で、やはり慢心がありましたね。人間、誰しも魔が差すことがあります。ただ、うまくいっている時こそ、自分をちゃんとコントロールしなければなりません。むやみに腰を低くして近寄ってくるタイプは避けて、なるべく、自分が頭を下げるような相手と会うことをおすすめします。
会社概要
法人名:株式会社ジュポン インターナショナル
代表者名:上岡 淑郎
企業ホームページ:https://jupon.jp/
所在地:東京都大田区西糀谷4-31-5
事業内容:化粧品製造及び医薬部外品製造業
For JAPANプロジェクトとは
For JAPANプロジェクトとは、10年後20年後の日本の未来の担い手である20代にむけて、日本の未来を創る”本質的な気づき”を。をテーマに様々なコンテンツを通し情報発信を行っています。 参画された【50人の社長】というレンズを通して、経験に基づく本質的な考え方や情報を学び、動き出すきっかけを与え”日本の未来を創るプロジェクト”全国放送『For JAPAN ‐日本の未来がココに‐』(BS11)や、YouTubeチャンネル『For JAPAN ‐日本の未来がココに‐』など様々なコンテンツで社長たちが徹底討論。
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