For JAPAN

【第2弾】日本綜合警備株式会社の代表取締役社長 対馬 一が若者に伝えたい考え「自分が思い描くライフスタイルを叶えてほしい」

Interview

”日本の未来を創る本質的な気づきを”をテーマに発信しているFor JAPANプロジェクト。
代表インタビューを通して、テレビやYouTubeでは紹介し切れないお話を深掘りしていきます。
今回は、 日本綜合警備株式会社の対馬 一代表取締役社長にインタビューしました。


「自分が思い描くライフスタイルを叶えてほしい

人口減少に伴い中小企業の生き残りが、より一層激化

私は人口減少に伴い働く人材がいなくなり、売上が確保できず倒産を余儀なくされる中小企業が増加することを懸念しています。

警備業界の90%は、年商3億円以下の中小企業で成り立っています。別の事業を行っているなどの事情がない限り、生き残っていくには大変難しい業界です。競争相手が多く市場占有率を拡大しようと激しく競り合う過当競争の状態で、まるでオークション。あちこちから「是非弊社でお願いします」と札を上げる会社が何十社もあるのです。

一見、警備業のビジネスモデルは、簡単に思われるかもしれません。ただ、警備以外の要素も求められるので、新たな課題が生まれます。例えば、ホテルの夜間警備の業務では、警備に加えてサービス業としての気づく力やマナーが備わった警備を求められることもあるわけです。

このような課題を解決するために、ここ10年で労働者が減っている中で、補填のために外国人労働者の雇用を進めています。でも、言語の問題をはじめ文化が違うようにセキュリティの感覚も違うため、現場にきちんと出社してくれるのだろうかという点を危惧しています。

セキュリティに対する値段が安いという価値観

まず、日本の前提の価値観として、安全に対する価値が安いと捉えています。安全・自由は無料。では、次のような質問があるので考えてみましょう。

ある日、ホームセンターで38円の水が売っていたと想像してください。その隣にあなたのよく知っている58円の水があります。2種類のうち、どちらを購入しようと思いますか?ほとんどの方は後者を選ぶでしょう。でも、水に値段がつくわけですよ、ただの水に。すなわち、安心感というものはブランドなのです。

それを踏まえて、セキュリティという点に目を向けますと、昨今は安全対策としてホームセキュリティを完備し、子どもにはセキュリティとしてスマホを持たせたり、AIシステムを導入したりするケースが増えています。しかし、ニューヨークの地下鉄のように日常的に人殺しなどの事件が瀕発しているのかと問われると、日本はそうではありません。海外と比べた時、平和大国日本の安全はまだまだ安価なのです。

一般的に突然事件が起これば、警備員が求められますが、道路工事などで制服を着て立っている警備員は合気道ができるわけではありません。そして、トラブルが起きて何もできなければ、叩かれるのは警備員でしょう。何か起きれば期待してしまうのが、現在の警備に対する社会の見方です。

所属意識がないことで生まれる問題

警備の仕事は会社に出社せず現場に直接向かい、終了後は直帰するケースも少なくありません。人間というものは、自由を得ると自我を保てませんし、悪いほうにも働きます。また、監督され評価されないと上昇志向を保てません。そうすると、次第に所属意識が薄れ、決まったルールを守らないという悪循環に陥ります。

私は少しでも従業員がモチベーションを維持できるよう、働く人の環境づくりに力を入れています。働きがいには個人差がありますが、働きやすさはこちらが整える責任があります。かゆいところに手が届くような関わり合いをしていただきたいと思っているのですが、なかなか難しいと感じています。ずっと見張るわけにもいきませんので、それらをどうしていくのか、強固な仕組みづくりが課題です。

夢や理想のライフスタイルを実現させるには

警備業界の課題を根本的に解決するには、日本経済の安定が必要です。まずは、賃金問題を解決しなければなりません。僕も昔は、「車がほしい」「家を買いたい」「彼女がほしい」「結婚したい」などさまざまな夢を描きながら、それらを1つの目標にしてきました。

20年前、警備員のお給料は日給にすると7,500円でしたが、ようやく10,000円をお支払いできる時代になりました。20年間やってきてよかったなと思う一方、「20年間も」かかったのか、という心境です。個人個人が思い描くライフスタイルを、若者、高齢者も含め、この職に就いたすべての人に叶えてもらわなければならないと思っています。

警備業界の魅力を増やせるように、改善していきたい

どうしても警備業界は屋外で働くなど大変なイメージが強く、仕事にならないと若者から支持されない職種かもしれません。でも、私は「警備業界を魅力的な仕事として認識してもらいたい」、このような気持ちでFor JAPANプロジェクトに参画しました。人生100年時代と言われる中で、この業界も少しずつ変化してきましたし、やれることはまだまだあると思っています。

これからの日本は人口減少や環境問題など、数々の問題と向き合わないといけません。AIや機械の力を借りて、補うのもこれから生き残っていく術のひとつですが、それを担保できるものとして「安全産業」が欠かせないと考えています。そのために、私は今後も警備業界の働き方の改善、ひいては日本社会の課題解決のために行動していきたいと思います。

会社概要

法人名:日本綜合警備株式会社
代表者名:対馬 一
企業ホームページ:http://www.jsougou.co.jp/
所在地:東京都立川市錦町1丁目8番3号 日本綜合警備本社ビル 5F
事業内容:警備事業

For JAPANプロジェクトとは

For JAPANプロジェクトとは、10年後20年後の日本の未来の担い手である20代にむけて、日本の未来を創る”本質的な気づき”を。をテーマに様々なコンテンツを通し情報発信を行っています。 参画された【50人の社長】というレンズを通して、経験に基づく本質的な考え方や情報を学び、動き出すきっかけを与え”日本の未来を創るプロジェクト”全国放送『For JAPAN ‐日本の未来がココに‐』(BS11)や、YouTubeチャンネル『For JAPAN ‐日本の未来がココに‐』など様々なコンテンツで社長たちが徹底討論。

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