For JAPAN

スポーツコミュニティ株式会社の代表取締役 中村 伸人が伝えたい思い「すべての経験が今につながる」

Interview

“日本の未来を創る本質的な気づきを”をテーマに発信しているFor JAPANプロジェクト。
代表インタビューを通して、テレビやYouTubeでは紹介し切れないお話を深掘りしていきます。
今回は、スポーツコミュニティ株式会社の中村 伸人代表取締役にインタビューしました。

「すべての経験が今につながる」

体操に打ち込んだ子ども時代、勉強に目覚めた大学時代

私の実家は、両親や兄弟も体操をしていた体操一家だったことや素質があったことから、いわゆる「体育ができる子ども」でした。運動会やラジオ体操などの恒例行事でも、朝礼台で見本となるタイプでした。

だからかどうかはわかりませんが、実は小学校のころがモテ期のピークだったんです。私のファンクラブがあって、帰りは全然違う通学路の女の子たちまでついてきてきました。人生において、そこでモテ運を全部使い果たしたんじゃないかと思っています。

体操は父親と中学校の先生2人が、放課後に町の子どもたちを集めて開いていた教室で小2から大学までやっていました。中高では県大会で優勝したり、国体で8位になったりと実績も残せたので、オリンピックを目指していた時期もありました。

大学ではスポーツ推薦で入学したにも関わらず、「ド真面目」に勉強して、学業優秀者として毎回表彰されていました。大学4年間、ほとんどトップ5に入り続けたのではないかと思います。その理由は、高校までスポーツしかしていなかったので勉強の楽しさに目覚めたことや本気で学校の先生を目指していたこと、そして親に学費を払ってもらっているからには頑張らなければという気持ちが強かったことが挙げられます。

大学院生のころに気づいた「スポーツが苦手な子を笑顔にする方法」

大学で体操の現役生活を終えて、大学院に進んだころ、卒業した高校の監督から「高校の体育館で小学生2人に体操を教えてほしい」と依頼をもらったことが人生の転機になりました。

私の地元には体操教室がなかったので、高校の体操部に体操を教えてほしいと突然小学生がやってきたんです。そこで、時間のあった私が毎週教えに行くようになりました。

しかし教えると言っても、事故やケガに備えて保険に入ったり、教える内容・時間もすべて決めたりするなど実質経営者のような形で指導していました。そのように小学生2名から始まった教室は、なんと半年で25名まで増えました。卒業したら学校の先生になるつもりでいましたが、頭の片隅で「これは事業になるぞ」と思ったのを覚えています。

もう1つは、トランポリンへの見方が変わったことです。

教室の人数が増えていくにつれ、運動が苦手な子も来てくれたのですが、その子たちに「鉄棒をやろう」「跳び箱をやろう」というのはハードルが高いんです。そこでトランポリンをさせてみたところ、跳んだ瞬間に笑顔になったんです。「これなら毎週行きたい」とも言ってくれました。

私はそれまでトランポリンを「空中感覚を身につける練習用具」だと思っていました。しかし、子どもたちが楽しんでいるのを見て「スポーツが苦手な子がスポーツを好きになれる道具」という見方に変わったんです。 そして事業を始めようと考えた20年前に、長野県で「バラバラにすると乗用車に入るほど、コンパクトなサイズのトランポリン」に出会ったことも幸いしました。トラックでしか運べない一般的なトランポリンしかなければ、今の私はなかったと思います。

起業して3ヶ月でいったんリセット

大学院で「スポーツ社会学」を研究していましたので、卒業後はスポーツ専門学校の先生になりたいと考え、スポーツインストラクターを養成する専門学校に就職しました。そこでは1、2年生の授業を受け持ちながら、高校に営業するなどの市場開拓を担当し、朝7時出社・深夜12時退社というスケジュールになるほど大量の業務をこなしていました。

非常に大変でしたが、その経験も役立っています。

例えば営業では、高校の進路指導室にノーアポイントで訪問する従来のスタイルから、体育の授業でテーピングやストレッチを無料で教える代わりに、最後10分で専門学校の紹介をさせてもらう形に変えました。そうしたところ、200人に満たなかった生徒数が3年で1,200人にまで増えたんです。また一緒に働いていたメンバーの意識が高く、仕事が終わった深夜12時半ぐらいからみんなで独立プレゼンをしていたのも刺激になりました。

それから会社を辞めて、子どもを対象にしたスポーツスクールを起業したのは27歳のころです。しかし、実は起業して3ヶ月で会員が15人くらいは集まっていた事業をいったんゼロベースにリセットしてしまったことがありました。

なぜかと言うと、もっと加速度的に会員数を増やさないと、人も雇えないなと感じたからです。そこからの1年間は、ひたすら会員数を増やす秘策を生み出そうと、試行錯誤しました。その時期が一番苦労したのかもしれません。

そうして秘策が開発され、スクールが開催と同時に満員になるようになりました。それからは人を倍、さらに倍と雇えるようになり、スクールも各所に増やせて、今に至ります。

海外展開を成功させるその日まで

今でこそ全国に展開していますが、実は神奈川・埼玉・千葉の3社ぐらいに展開した時点で、成功したなと満足してしまった時期がありました。しかし、同じスポーツ業界で全国展開している社長たちを見て、自分は40歳手前なのにここで胡坐をかいてはいけないなと思ったんです。

正直、会社が小さいと社員の幸せをあまり実感できないんです。それを感じるためには、会社の規模を大きくしていくべきだと思います。

なので今年、台湾で20年やっている老舗の体操教室をM&Aして、その中で台湾で流行っているソフトとうちが持っているソフトをかけ合わせて、まずは台湾No.1の体操教室を目指します。

その後は、成功したソフトを持って、中国をはじめアジアにも進出していきたいです。

たとえば社員と接するときには、相手の言動を認めたうえで、「もっとこうしたらいいんじゃない?」というアドバイスをするようにしています。特に我々のような製造業には、自分の仕事に集中する職人気質の社員が多く、「自分はこうした方がやりやすい」というような独自のやり方も生まれてきます。一方で会社としての方針もありますので、本人の意見を尊重しながら自分の意見を伝えるようにしています。 自分の気持ちを分かってもらうには、まず人の気持ちを理解することが大事です。これは若手であっても経営者であっても、共通して言えることです。双方の考えや思いによく耳を傾けることが大切でしょう。そして他人の考えを受け入れるには、繰り返しにはなりますが、日頃からさまざまな考えに触れる必要があります。私自身も相手を理解し、共に考える努力をしていきたいと思います。

会社概要

法人名:スポーツコミュニティ株式会社
代表者名:中村 伸人
企業ホームページ:https://sports-community.co.jp/
所在地:神奈川県横浜市西区北幸2-9-30 横浜西口加藤ビル4階
事業内容:スクール事業、イベント企画・運営、学校施設開放管理、部活動支援事業、幼稚園集客支援事業、アスリート支援事業、海外事業

For JAPANプロジェクトとは

For JAPANプロジェクトとは、10年後20年後の日本の未来の担い手である20代にむけて、日本の未来を創る”本質的な気づき”を。をテーマに様々なコンテンツを通し情報発信を行っています。 参画された【50人の社長】というレンズを通して、経験に基づく本質的な考え方や情報を学び、動き出すきっかけを与え”日本の未来を創るプロジェクト”全国放送『For JAPAN ‐日本の未来がココに‐』(BS11)や、YouTubeチャンネル『For JAPAN ‐日本の未来がココに‐』など様々なコンテンツで社長たちが徹底討論。

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